2007年12月17日 空気が冷たい、しかし晴れの冬の日。

 ブログなんか開く暇ないぜの日々が続いている。胞夫さんのアルツハイマーが日々進行し、彼自身も、何か自分はひどい物忘れをしているようだと気付き始めた。すると、一々様々なことが気になって、日々の活動(朝ご飯を食べるとか、服を着るとか、デイサーヴィスにいくとか)が、誰かに確認しながらでないとできなくなってくる。確認しても、している最中に何をなぜ確認しているのか忘れるし、何かを確認したようだというのは覚えていても、確認したこと自体は忘れてしまう。一々正弘(でも、この人は俺(胞夫)の何なのだろう。何か近しい人のようで、いろいろ世話をしてくれているのだが、誰だったか。ああ、そうか兄さんだ。いや俺より若いようだから弟か、と思っているレベル。もちろん彼は彼らの兄弟の長男で、私は彼の子供。)に確認したいのだが、耳がひどく遠い。聞こえても、正弘が使っている言葉は、胞夫にとっては、普段使わない言葉と概念であることが多いので、何を言っているのかまとまらず、わかろうと考え始めると最初の方の文脈を忘れ始めているので、「めんどうだからいいか」と言うことになって、ますます混乱が深まるということになる。つき合うこっちに相当の余裕がないと絵描いたように余裕のない対応というものになる。

 カミサンの明美さんはここのところ調子がいいのだが、統合失調症の人が調子よくなると、それはそれで、統合が失調しているのが露骨にでてきて、普通に生活している人は混乱する。特に彼女は根が優しくて神経細やかなので、やることすべてにまったく(たぶん)悪気はないのだが、逆にそのために、一人で洗濯をして洗い物をして、胞夫さんに着替えをさせて朝ご飯を食べさせて、時間に追われて仕事に出かける私としては、時々、神経を逆なでさせられるように感じる出来事が起こったりする。いやはや、まったく良くやっているよと、自分で自分をほめるしかないほどの毎日なのだ。そんなわけだから、たぶん、このブログの更新は、これからも、こんなペースで進むことになるだろう。
 11月26日月曜日から、宮城県美術館は、来年の10月までの長い改修休館に入った。主としてエアコン関係の改修なので、始まったとたんに全館の暖房が止まった。毎日厚着して仕事をしている。前にもどこかで書いたと思うが、僕にとっては、この休みは願ったりなのだ。ここまでの経験をとにかく書き留めておく良い機会だ。新しいiMacを購入して、準備万端といきたいところなのだが、まず最初はお掃除だ。始めてみたら、僕はここ30年人事異動をしていない人だったので、大変なことになってしまっている。様々なところにつっこんであった様々な記録と感想などが次々でてきて、こういうの、いったいみんなはどうしているのだろう。一々読み返してシュレッダーにいくヤツと取っておくヤツ(取っておくったって、どこにどういう風に
)と決めて、全体として減るのは2割ぐらい。これではいかんと思い切っても半分ぐらいしか減らせない。あっちでもストレスだぜなのに、こっちでも埃だらけにストレスだ。俺、大丈夫生き延びられるんだろうか。それで、今、ちょっと休んで、この文を書いている。深呼吸して(マスクしないとせき込むけれど)慌てないで遊びながら、しかし確実にやっていこう。