波風立っての人生。


波風立てての人生。


普通波風立つだろう。


立たない人生なんて、、、。





2012年 6月28日 乾いた空気。高曇り。強い日差し。


 何だか既に8月あたりにいるような気がしてしまうのに、まだ6月だ。

 電車通勤の時(思えば50年近く僕は通勤の人だった)、時間の余裕はあるのだから、駆け込み乗車までして早い汽!車に乗らなくてもいいやと思っていた。そういうのが余裕だと思っていた。そういうふうにして、たった4分後(通勤時間帯、岩沼だと4分おきに電車が来る)の電車に乗った所、その数分間に事故があったり、基準を超えて強い風が吹いたりして乗った電車が止まり、最終的に半日遅れてしまったという経験が何度かある。それで、駆け込む事はないが、できるだけどんどん続けて「しなければいけない事はしてしまう」というふうにしてきた。そうして最終的に残ってくる時間に遊ぶ。こういうのが余裕だと思っていた。だから一見忙しくても、僕はゆったり余裕のある人生を送っていると思っていた。もちろんそれだけではなく、僕は基本的に忙しがりなんだろう。思い付く「やらなければいけない事」を、どんどん続けてやってしまう。そうすると、「やらなければいけない事」は終わらず、かえって次々と出て来て、一日中忙しがって過ぎて行って、夜バタンキュウと寝る事の繰り返しだったのだなあと、今日気付いた。遅い!。

 一昨日まで、そんな具合に様々続けてやってきて、遂に昨日の朝、今日は特に(ここが大切)何もする事が無くなった(ように思った)。定年で退職した公務員になんか、そんなに続けて「しなければいけない事」なんて、本当はないのだ。
 一昨日まで、朝一でカミさんの病院に行き、予定より早く終わったので、そのまま僕の病院にも回り、それらも予定より早く午前中に終わってしまったので、何本か電話をして午後の予定を探り、電話した活動は今日中には動かないことが判明したので、午後一杯庭の草取り/草刈りをし、そこで必要になった虫よけと猫よけをダイシンに買いに行き。こういう風に、読点(、)が限りなく続く一日となっていた。なんて事だ。

 昨日の朝、ゆっくり朝飯を食べて、洗濯をしながら洗物をし、簡単な掃除をすませたら、昨日まで様々「忙しく、続けて」やって来たので、すぐに続けてやらなければいけない事が、特に無くなった。で、本を読もうと思った。図書館から借りて来ている本をこのごろ期間中に読み終えていない。昨日はからりと晴れ上がった日だったので、読むなら外の木陰だなと思った。カングーに、お茶の道具と座る道具とバナナを2本、それに池波正太郎を一冊。一応、金蛇神社の七堤を目指して出発したが、ま、今回は何処でも気持ちよければ良いわけで、途中にある大日如来の裏の見晴らし台に車を止めた。
 いやあ、良い気持ちでしたね。この時期うるさい虫が出てくるには早く、桜の大木の葉陰の下で、田植えが終わったばかりの田圃の上を吹き渡ってくる初夏の風に吹かれつつ、文庫本一冊読んでしまった。途中居眠り少し。お茶とバナナ2本。昼過ぎにかえって来てインスタントラーメンに豆と野菜を入れて食べ、さて、次にする事が、又しても無い。昨日は16時に鍼灸のK子さんが来てくれる予定だったので、そのためのベッドを準備したら、おおそうか、お昼寝をすればいいんだな。ベッドに横になったら、ほぼすぐに爆睡。眠ってすぐ起きたと(本人は)思ったが、目が覚めたら既に4時少し前で、すぐにK子さんが来て操体。いつもはなかなか必要な脈が出なくて、痛い鍼が必要なことが多いのに、今回は操体だけで脈が出る。あたりまえではあるな。

 いよいよ「S氏の優雅な退職生活」が始まった、と思いたい。