誤解、深読み、思い込み。
面白い毎日は、
こういう風にしてできていく。
2017年 5月20日
快晴。乾いた熱い空気。
この前、ラスコー展を見てきて以来、大地の子エイラを再び読み始めてしまった。普段は忘れているが、読み始めると、次の文章が浮かんできて、僕はほぼ暗記するくらいこの本を読んでいるんだなとわかってくる。僕が、こうしてここにいることが出来る、これまでの人間の遺伝子的な歴史が、一気に普段ぼんやりと生きている自分を、襲って、否、揺すってくる感じ。
昨日、気になっていた様々なことが、一応今日まで出来ることは一段落したので、今日こそはと、丸森耕野の「スローバブックス」発見にクロスカブに乗って出かけた。これまで何回か出かけて、見つからなかったのだ。今回は、電話で連絡もとり、すごく小さいとはいえ、メールで、地図も送ってもらい、快晴のもと出発。
途中は省くが、今回もやっぱり一回ではうまくいかず、だいぶ山奥に入ってから、諦めて直接電話して、最後の修正をしてもらって、難なく?到着。あのあたりの脇道は大抵個人の家への入り口なので、ご迷惑をかけてしまうのだ。スローバは、極私立図書館と、古本屋が一緒になったような店で、昔は蚕飼ってましたという古い木の家を少し改造して感じのいい夫婦が住んでいる。
まず、ざっと本を見せてもらったが、方向は物語の本が若干少ないのをのぞけば、僕の蔵書とほとんど同じような内容。
なので、珈琲をいっぱいもらって、持って行ったエイラの本を、広縁に座布団を敷いて読みふけった。いやはや。昼少し前だったので、お昼一緒にどうですかと誘われたのは覚えているが、なんて答えたんだか思い出せないくらい集中して読み続けた。全く静かで、良い空気が流れ、自分がここにいることを忘れるくらいいい時間が過ぎていく。どこか遠くで、彼らがお話している声が聞こえる。初め座って読んでいたのは覚えているが、気付いたら縁側に座布団を敷いて、寝そべって読んでいた。いやはや。帰りに古本を2冊買った。仙台より、安い感じがした。そんなことはないのかな。
日が傾く前に帰ってきた。いい1日だった。そこに住むのではなく、そこに行きたいところにこういう風なところを知っていることが僕の財産なんだなあと、心から思える1日だった。あ、そういえばしばらく青根の木村さんちに行ってなかったなと今思い出した。この次は青根の沢で水遊びだ。